白髪になる時期や範囲は遺伝子が決めている!?

若白髪で悩んでいる人の多くは、遺伝だから仕方ないと諦めています。
白髪は本当に遺伝するのでしょうか?
そんな疑問を持ったことはありませんか?
実は、白髪になってしまう原因のすべてが遺伝なわけではありません。
そもそも遺伝ってどんなことなのでしょう。
白髪になる時期が人によって違うのはなぜか、遺伝と白髪の関係、将来的に白髪を防げる方法などをお伝えします。

白髪と遺伝の関係

親が白髪が多いと、子どもも白髪が多くなるなんて言われ、白髪は遺伝するものと思っている人も多いはずです。
実は、現在の医学では、白髪が遺伝に関与しているかどうかはまだ解明されていません。
白髪がどのくらいの範囲で広がるのかについても遺伝が関与しているとはまだ言いきれない状況です。

ただ、体内の色素をつくる細胞は、遺伝すると言われています。
瞳の色や肌の色は、人それぞれ違いますよね。
もちろん、環境的因子もあるでしょう。
もともと、色素を作る細胞は遺伝子情報によって親から子どもへ受け継がれていきます。
これは、その土地で種族保存をしやすいように遺伝子が組み込まれているからなのです。
命をつなぐためには、遺伝子情報を環境に合わせてより強く対応できるように変化させているのです。

そもそも遺伝とは?

遺伝とは、私たち生物が生殖によって親から子へとさらには、孫に形質が伝わることを言います。
人間の細胞の中にあるDNAが遺伝子の本体です。
このDNAは、遺伝情報を保有しています。
DNAはタンパク質と結合して、染色体を作ります。
私たちの体の中に存在する染色体は、全部で22対で、その中の1対のみが性染色体といって男女を決めます。
染色体は、半分は父親から半分は母親から受け継ぎ、生命が誕生するのです。
両親の染色体を受け継ぐことを遺伝といいます。
つまり、生まれながらに引き継がれている親の情報を遺伝言います。

遺伝するのは「白髪」ではなく、白髪が生えやすい「仕組み」

白髪そのものが遺伝するわけでありません。
白髪の生えやすい体内の仕組みや、体内環境、生活習慣が受け継がれてしまっている場合が多いのです。
例えば、若白髪が生えやすい過酸化水素をためやすい体質であったり、ストレスによって血流が悪くなりやすい体質であったり、偏食をしやすい傾向にあったりと白髪の生えやすい体内の仕組みは様々です。
親と同じような食事を摂り、同じような生活をしているためにその生活習慣によって、親と同じような時期に白髪が生えてきてしまうのです。
白髪が生える場所もその人の普段の生活によってかなり違いが出てくるのです。
例えば、頭をすごく悩ませるような仕事、理性をつかさどるような仕事の場合は、前頭葉の血流が悪くなるためにその部分に白髪が多くなるとも言われています。
どうですか?
ご自分はあてはまりませんか?
少しでも、あれ?と思ったらすぐに見なおしてみましょう。
白髪になりやすい体質でも、自分の食生活や生活習慣を見直すだけでも、白髪の量が減ってきます。

白髪と遺伝子検査

白髪自体を遺伝子検査することはできませんが、白髪になる原因となっている病気は色々あります。
甲状腺の病気、成長ホルモンの病気、貧血、白斑、ウエルナー症候群、肺高血圧症という病気によって白髪になる可能性があります。
これらの病気による白髪の場合もありますので、急に白髪が増えた場合は病院で詳しく検査してみましょう。

女性は人生の中で白髪になりやすい時期がある

遺伝だけでなく、女性はホルモンのバランスによって人生で3回ほど白髪になりやすい時期が訪れます。

初潮をむかえたとき

初潮によって生殖器に血液によって栄養を送らなくてはいけなくなるため、本来髪の毛を作るときに送られるはずのメラノサイトの量が減り一時的に白髪になることがあります。
体が慣れることで、次第にメラノサイトへの栄養も増えていき、白髪は減っていきます。

妊娠や出産のとき

妊娠や出産のときは、赤ちゃんに栄養を送るように体が変化します。
さらに、授乳期には、母乳がひつようとなるためメラノサイトへ送られる栄養が不足してしまうのです。
この時期は、白髪になるだけでなく薄毛にもなります。
授乳を終える頃には、体も正常な状態にもどり、メラノサイトへの栄養も十分供給されるため、白髪も減っていきます。

閉経のとき

閉経をむかえると、心臓や内臓に多くの血液が必要となります。
これは、エストロゲンが減少することによって自然と体のしくみで心臓や内臓に血液を送って体を守ろうとするのです。
そのため、メラノサイトへの栄養が不足し、その結果白髪が増え始めます。
この時期は、体の大きな変化に対応していくように、生活習慣を整えるのにチャンスのときです。
とくに食生活やストレス解消、生活スタイルに気をつけることで白髪は最小限に減らすことが可能です。

遺伝子白髪?将来的には白髪は減らせるかも

イギリスのロンドン大学ユニバーシティ・カレッジ遺伝学研究所のアンドレ・ルイスリナレス教授が、「白髪化の初期段階では、色素を作り出す細胞の生存と維持において、IRF4が担っている役割が関連している。」と伝えた。

(http://www.afpbb.com/articles/-/3078941から引用)

ようするに、IRF4遺伝子が髪の毛の色を制御しているその他の遺伝子と相互作用しているかを知ることで、毛包内で成長する過程を変化できたら、白髪化を阻止する化粧品へ応用できるかもしれない可能性を伝えたのです。
さらに、この白髪化を促進させるIRF4遺伝子は、金髪の発生にも関わっているため、IRF4遺伝子を操作することでブロンド(金髪)を減少させることもできる可能性もあるとのことです。
すごいですよね。
この研究がすすめば、化粧品として白髪を減らすものが出てくるかもしれません。
白髪で悩んでいる人には朗報です。

まとめ

白髪になる時期や範囲は遺伝子が決めている!?はいかがでしたか?
まだまだ解明されていないことが多い現代ですが、白髪の原因が遺伝だけではないことがお分かりになったと思います。
親と同じような生活スタイルが、白髪を多くさせているのかもしれません。
そして、急に白髪が増えてきたときには、病気のサインかもしれませんので、おかしいと思ったら早めに病院で詳しい検査をしてもらうことをおススメします。

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