日本や中国で、昔から身体や髪に効くだけでなくアンチエイジング効果もあるとされてきた黒ゴマに含まれる様々な栄養素には、どのような効能があるのでしょうか。
こちらでは、そんな黒ゴマの栄養素についての情報や白ゴマとの比較、黒ゴマを白髪ケアに取り入れる際に知っておいて頂きたい情報などをご紹介します。
この記事の内容
黒ゴマは何故白髪に効くと言われるのか
古くから、日本では黒ゴマだけでなくワカメや黒豆など黒い色の食べ物は白髪予防・改善に効果があると言われてきました。
黒い食材には血行を良くする成分や抗酸化作用がある詠唱が多く含まれ、メラニンの欠乏にも効果があるとされています。
メラニンは髪の毛を黒くするのに必要で、欠乏すると髪の毛は黒さを保てずに白髪になってしまいます。
また、古代中国から伝わる漢方でも黒ゴマを優れた効果を持つ食材として上げており、若返りや滋養強壮、貧血に良いと書かれています。
黒い色の食材は身体を中から温め、血液を作りだす栄養素に優れているものが多いです。
身体が温まれば血管が膨張して血液が流れやすくなります。
血液は身体を隅から隅まで巡り、不要な老廃物等を流し、栄養を運んでくれます。
白髪の原因のひとつは血行不良による頭皮の栄養不足がありますので、黒い食材である黒ゴマを食べることは白髪予防・改善に効果があるというのは非常に利にかなっているんですね。
実際に黒ゴマの主要な栄養素を見てみると、髪の毛に良いものが豊富に含まれていることがわかります。
黒ゴマの主要成分には白髪に効く成分が豊富!
頭皮、毛髪、白髪に効く成分がたっぷり含まれています。
効果 | 黒ゴマに含まれる栄養素 |
---|---|
頭皮の血行を促進し栄養を頭皮と毛髪に届ける | ビタミンE・ビタミンB1・ナイアシン・ビオチン |
頭皮や毛髪の細胞分裂を促進し、髪の毛の成長を助ける | ビタミンA・ビタミンB2・ビオチン |
白髪の進行を抑制する | ビタミンA・ビオチン |
白髪や抜け毛の発生を抑制する | 鉄・亜鉛 |
頭皮の皮脂の過剰分泌を抑制したり、頭皮の保湿をする | ビタミンB2・パントテン酸・ビオチン・マグネシウム |
髪の毛を黒くする(メラニン色素の欠乏を防ぐ) | 葉酸・ビタミンA・カリウム・カルシウム・亜鉛・胴 |
活性酸素を除去する | マンガン |
必須アミノ酸を網羅!身体のケアにも最適
人の体に必要な栄養素として必須アミノ酸がありますが、黒ゴマはその必須アミノ酸を全て網羅しています。
必須アミノ酸は体の中で作ることができませんので食物から摂取する必要がありますが、黒ゴマを食べるだけで必須アミノ酸を摂取することができるのです。
黒ゴマで摂れる必須アミノ酸 | 主な機能 |
---|---|
L-イソロイシン | 成長促進・肝機能強化・筋肉強化・疲労回復 |
L-スレオニン(トレオニン) | 成長促進・新陳代謝促進 |
L-トリプトファン | 安眠・精神安定 |
L-バリン | タンパク質合成・肝機能向上・血液成分調整 |
L-ヒスチジン | 成長促進・関節炎緩和・ストレス軽減 |
L-フェニルアラニン | 精神安定・食欲抑制・鎮痛効果 |
L-メチオニン | アレルギー反応軽減・抑うつ |
L-リジン | 肝機能強化・免疫力向上・脳卒中発症抑制 |
L-ロイシン | タンパク質合成・肝機能向上・筋肉強化 |
アミノ酸は私たちの身体を作る基礎となるタンパク質を構成するために必要なものです。
ところが、この必須アミノ酸を網羅する食材は少なく、基本的に複数の食物からそれぞれ摂るという形になりますが、黒ゴマなら必要なアミノ酸が全て含まれているというのは大変なメリットになります。
黒ゴマを食べれば白髪のケアと身体のケアが同時にできてしまうのです。
抗酸化作用が高く、アンチエイジングに最適
黒ゴマの表皮が黒いのは、皮にアントシアニンが含まれているからです。
アントシアニンは眼精疲労を予防することが有名ですが、実はそれ以外にも体内にできる活性酸素の生成を抑制する、抗酸化作用が非常に強い栄養素でもあります。
そしてアントシアニンと並んで注目して頂きたいのが、ゴマ特有の成分「ゴマリグナン」です。ゴマグリナンは6種類の物質の総称です。
強い抗酸化作用を持つセサミン、セサモリン、セサモリノール、セサモール、セサミノール、ピノレジノールがそれにあたります。
アントシアニンやカテキンに代表される水溶性の抗酸化物質は、血液中の活性酸素を除去する働きはあるものの、肝臓までは届きません。
ゴマリグナンは水溶性のものとは違い、血液中では作用せず肝臓に届くとそこで初めて抗酸化作用が生まれるという成分で、アンチエイジングにもってこいの成分なのです。
白ゴマは白髪に効かないの!?黒ゴマとの違いは?
ゴマは世界中で37種類の野生種と1種類の栽培種があり、更にこの栽培種は約3,000もの品種に分かれています。
それらは表皮の色によって大まかに「黒ゴマ」「白ゴマ」「金(黄)ゴマ」の3つに分けられます。
私たちの生活でよく用いられるのは黒ゴマと白ゴマになりますので、この2つのゴマについてどう違うのか、白ごまは白髪に効果がないのかを比較してみました。
【黒ゴマと白ゴマ比較表】
比較 | 黒ゴマ | 白ゴマ |
---|---|---|
見た目の色 | 黒い | 白い |
香り | 香りが強い | 品種によって違うが、全体的に柔らかい香り |
風味 | コクがある個性的な風味 | 主張せず控えめな風味 |
脂質 | 白ゴマより少ない(約45%) | 黒ゴマより多い(約55%) |
カロリー(大さじ1杯) | 40kcal | 41kcal |
栄養素(種子) | 違いはほぼなし | |
栄養素(表皮) | アントシアニン リグナン セラミド カルシウム マンガン |
カルシウム マンガン |
抗酸化力 | 高い | 黒ゴマよりは低い |
表を見てわかる通り、ゴマの種子自体の栄養素は黒ゴマも白ゴマも違いはないと言っていいでしょう。
しかし、黒ゴマは白ゴマよりも表皮が黒く皮自体も厚いため、その表皮部分の栄養素に差がでます。
黒ゴマの黒い皮には、白ゴマには含まれていない成分が多く含まれています。
髪を黒く健康に保つ助けになり、抗酸化力の高いアントシアニン(ポロフェノール)や美肌にも効果があるセラミドなど、白髪ケア以外にも役だってくれます。
種皮の黒い色にはブルーベリーと同じ、アントシアニンというポリフェノール色素や不溶性食物繊維の一種であるリグニンが含まれています。
引用元:ゴマについて(農林水産省)
やはり黒ゴマを摂取する方が白髪のケアには良いと言えるでしょう。
黒ゴマ効果を実感するためには
最低半年間は続けること!
黒ゴマの効果が分かるのは、最低半年後です。少し気の長い期間ですが、それまで毎日しっかり黒ゴマを摂取し続けることで身体の変化を体感することができます。
髪の毛の生え換わりのサイクルは数カ月~1年、健康な髪の場合だと2年~6年とも言われています。
そのサイクルを考えると最低半年以上は毎日黒ゴマを摂取し、常に頭皮へしっかりと栄養が行き渡っている状態を維持することが重要です。
量は毎日大さじ1杯を厳守
早く効果を得たいからと、一度に大量の黒ゴマを摂っても身体に負担がかかるだけで何の意味もありません。
黒ゴマの栄養をきちんと取り入れたいなら、毎日大さじ1杯分を厳守してください。
必ず擂るか炒る
黒ゴマの栄養はそのまま摂取しても効果を充分に得ることができません。必ず黒ゴマを擂る、もしくは炒って表皮を壊してから料理などに利用するようにしてください。
どうしても毎回擂るのが面倒だという場合は、栄養素は自分で都度擂った新鮮なものに劣りますが、市販の擂り黒ゴマを使うなど工夫しましょう。
黒ゴマを摂取する際の注意点
摂取しすぎは絶対NG!
ゴマは適量を摂っていれば何の問題もありませんが、一度にたくさん食べ過ぎてはいけません。
ゴマにはリノール酸というオメガ脂肪酸が含まれており、適量を摂取するなら問題ないのですが、摂取しすぎるとアトピーや癌の原因となると言われています。
また、ゴマは意外と脂質とカロリーが高めなので、たくさん食べ過ぎることで太ったりニキビなどの原因となります。
栄養が豊富でも食べ過ぎはよくありません。
ゴマアレルギー
私たちの身近な食材であるゴマですが、稀にゴマに対してアレルギーを持つ人がいます。
中には自分がゴマアレルギーだと気付かないまま成長したケースもあり、白髪ケアのために毎日ゴマを摂取す続けることで逆に身体を壊すことになる恐れがあります。
ゴマドレッシングやゴマだれを食べた後に身体が痒くなったり、少しでも身体の一部が腫れた経験がある方は危険ですので違う白髪ケア方法を見つけましょう。
まとめ
ご覧のとおり黒ゴマには白髪を予防改善する栄養素が豊富に含まれ、白髪だけでなく抗酸化作用やアミノ酸も摂取できる身近な万能食材です!
ただし、摂取の仕方や量には注意してください。
どんなものでもやり過ぎは禁物です。
・取りすぎは注意!(1日大さじ1杯までを守りましょう!)
・食べる際は擂り潰すか、炒ると効果的です。
・アレルギーには注意しましょう!
以上に注意して、白髪の予防・改善に役立ててください。