髪を黒くする要素「ユーメラニン」とは?

白髪と黒髪の違いを作るのはメラニン色素が重要と言われています。お肌のシミもメラニン色素が作られるからだったような…。
このメラニン色素とはいったい何なのか?
また、今回はメラニン色素の中でも黒髪に関係の深い「ユーメラニン」についてどういったものかお伝えしていきます。

ユーメラニンとは?

メラニン色素は、ユーメラニンとフェオメラニンの2種類が存在します。このうち、ユーメラニンは、主に黒色の色素を担当することになります。

メラニン色素はアミノ酸になります。構造については、以下のようになります。
メラニン色素の構造

髪の色を決める要素とは?

もともと髪は白髪の状態で作られるのですが、この作られたものに毛母細胞がメラニン色素を取り込むことによって、髪に色がついていきます。
そして、このメラニン色素にはユーメラニンとフェオメラニンという2種類によって形成されています。

髪の色はユーメラニンの割合によって決まる

ユーメラニンは主に黒色が主な色素になり、フェオメラニンは主に黄色が色素になっています。髪の色はこのユーメラニンとフェオメラニンの分量の比率によって決まるのです。
比率については遺伝的なものですので、変えることができませんが、この配分によって、黒髪だったり金髪だったりすることになります。

日本人の髪はなぜ黒い?

日本人の場合は、黒髪が多いですが、主に黒色の担当であるユーメラニンの割合が多いために黒髪になっているのです。
日本人の中では生まれつき茶髪に近い人もいますが、その人の場合は、ユーメラニンの比率が若干低いことが原因なのです。

日本人の黒髪を茶色に染めると起きること

黒髪はユーメラニンの比重が高いことで起こっています。そのため、黒色をなくす、いわゆる脱色するために、ユーメラニンを分解することによって、茶髪にしていくのです。
ユーメラニンを多く含む日本人の髪からユーメラニンを分解することによって、かなり髪の中身がスカスカになってしまうことが想像できるのではないでしょうか?
そのために、髪を染めることはダメージが起こるのです。

ユーメラニンは白髪と関係しているの?

ユーメラニンは白髪と関係しているのでしょうか?
先ほど髪に色がつく過程について説明してきました。簡単におさらいするともともと白髪のものに、メラニン色素を取り込むことで色がつくのです。

そのため、黒髪にはメラニン色素が必要不可欠なものとなっています。
ユーメラニンは、黒色を担当する色素になりますが、ユーメラニンとフェオメラニンについては、真っ黒になるか金髪になるかの違いを構成する要素になりますので、ユーメラニンそのものが白髪と関係しているわけではありません。

メラニン色素の活性にはチロシンとチロシナーゼが欠かせない

黒髪になるか、白髪になってしまうか分かれ道はメラニン色素の有無が左右します。メラニン色素はチロシンというアミノ酸の一種が、チロシナーゼという酵素によってメラニン色素に変化するのです。
そのために、チロシンが不足しているとメラニン色素が作られなくなってしまい、白髪になってしまう恐れがあります。

また、チロシンがあったとしても、チロシナーゼが働かないとチロシンをメラニン色素に変化させることができなくなってしまうため、この場合も白髪になってしまう可能性があります。
チロシンは大豆やチーズなどに多く含まれ、チロシナーゼを有効に働かせるためには銅というミネラルが必要になります。

まとめ

ユーメラニンについて、どういったものかお伝えしてきました。
髪はもともと白髪でそこへメラニン色素が取り込まれることによって黒髪になるのです。黒髪になるのは、メラニン色素のユーメラニンの量が多いからなのです。
白髪になってしまった場合でも、メラニン色素が作られ、取り込まれれば改善することは可能です。
メラニン色素が作られるにはチロシンを積極的にとること、チロシナーゼを活性化するために銅イオンの摂取がいいとされています。

また、栄養不足だと髪に栄養分が行き渡らず、白髪が改善される効率も悪くなってしまうばかりか、髪にダメージが増えてしまう可能性も高まります。
白髪改善だけでなく、栄養のバランスや規則正しい生活など基本的なことが乱れている場合は、これらについても改善する必要があるのです。

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