自宅でできる白髪染めの前処理方法とおすすめの前処理剤

美容室でヘアカラーをする際にはカラー剤を塗布する前に「前処理」を行います。ところで、この白髪染めの前処理とはいったい何なのでしょうか?その効果や自宅で行うことは可能なのでしょうか。

今回は、そんな知っているようで知らない前処理の仕方と前処理剤の選び方について紹介します。

そもそも前処理とは何か?

ヘアカラー(白髪染め)をする際に行う前処理とは何なのでしょうか?
普段美容室に行った際に何気なく施されているので、あまり気にしたことはないかもしれませんが、これを行う理由は、髪の毛をダメージから守るためです。

染料は髪や頭皮にダメージを与えてしまうので、専用の前処理剤で守るのです。
白髪染めだけでなくオシャレ染めでも前処理を行いますが、その違いは頭皮をケアするかどうかです。

オシャレ染めの場合は体温の影響で毛先と根元で発色が異なってしまうので、根元まで染めません。ちなみに、温度は高い方が、発色が明るくなります。ムラのない毛色を出すために毛先と中間、根元の前処理剤は使い分けています。

一方で白髪染めの場合は根元から染めるので頭皮にも前処理を行います。
もちろん、前処理はバリアの意味を持っているので健康への害はありません。

具体的には以下の2つの前処理剤を使用します。

頭皮を守る前処理剤

頭皮を守る前処理剤はアミノ酸系やヒアルロン酸系が一般的です。皮脂の成分もヒアルロン酸なので、体に近い成分を塗ったほうが良いと考えられます。

髪の毛をダメージから守る前処理剤

髪の毛の前処理は液体状のものを霧吹きで塗布します。しみ込みやすい人は放置し、キューティクルが高い人は揉みこみます。
こちらは18種類のたんぱく質(通称18MA)を配合していますが、18MAは人間の髪の毛を作るアミノ酸と一緒です。ちなみに皮膚に必要なアミノ酸は24種類なので24MAと呼ばれています。
前処理剤はタンパク質8割にミネラルと水分、油分がしっかり配合されることで18MAが完成します。

ちなみに、爪と髪の毛はほぼ同じ成分でケラチンの量が違います。爪の方がケラチンが多いから、固くなるのです。

自宅でできる前処理はどんなもの?

では、自宅で白髪染めなどをする際に前処理をすることは可能なのでしょうか?

もし、前処理を自宅でやるとしたら、シリコンを含んでいないトリートメントを水で10倍いほどに薄めて塗るのが1番手軽な方法で、ある程度、お店の前処理と似たような効果が期待できます。

ただし注意して頂きたいのは、前処理を行うと髪を濡らすことになるということです。
髪を濡らすとキューティクルが開いて染まりやすい反面、暗いトーンに染まります。逆に乾いた髪に直接トリートメントを塗ればキューティクルが閉じるので染めるのに時間がかかります。

後処理もするともっと良くなる

さらにヘアカラーを流すときにも一工夫したいもの。
髪を染めたらシャンプーですぐに洗い流してしまいがちですが、そこをあえて一工夫します。
トリートメントを加え、染料と水と合わせて馴染ませることで乳化させ、髪によくなじませます。

カラー剤は海水と同じくらいアルカリ性なので、すぐに流してしまうと髪のph(ペーハー)値が急激に下がるので染め上がりが不安定になります。だから、ゆっくり乳化させて髪の状態を安定させます。アルカリ性が弱まれば酸化防止にもなります。この方法は美容室の中でも一部しか行っていないので事前にチェックしたいところです。

乳化した状態はクリーミーな泡が目印です、例えるならカフェラテのような見た目になります。ここまで行えば、お店と同じような出来栄えに近づけることができますが、なかなか自分では行えないからこそ、美容室があるわけでです。

市販の前処理剤はどのように選べばいい?そもそも市販のものでいいの?

前処理剤は美容室で購入が無難

前処理剤は市販のものもたくさんあります。でも、本当に良いものなのかは明言できません。
そこで、美容室で使っているものを購入していただくことをおすすめします。

残念ながら美容室でもドラッグストアでもほぼ同じようなものが売られていますが、美容室にすらあまり良い商品がそろっていないのが現状です。

また、前処理剤を買う上でドラッグストアより美容室の方が安い傾向にありますし、通販に比べて送料がかかりません。
さきほどお話したように普段お使いのトリートメントを薄めて使うのが一番お手軽です。

頭皮用の前処理剤の選び方

特に頭皮用の前処理剤をお店で買うならば以下の点に注意してください。
まず、ヒアルロン酸原液がどのくらい入っているのかを確認します。化粧水のように薄いものではなく限りなく濃度の高いことが望ましいです。
結局、ヒアルロン酸以外のものは不純物になりかねないのです。

さらに、白髪染めの成分を弾いてしまうため、油分が少ない前処理剤を選びましょう。

まとめ

前処理をするかどうかはヘアカラーの仕上がりの問題だけでなく、髪の毛や頭皮の健康にも関わります。市販のトリートメントでできるのなら今日から試せそうですね。トリートメントを使用した乳化(後処理)も、美容師さんにアドバイスをもらいながら、一度は挑戦してみるのもいいでしょう。

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